平成12年7月10日 |
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刀銘 作陽幕下士細川正義 刻印 裏銘 天保八丁酉仲春造 二尺五寸の長寸で反りが浅めだが中心に反りがあるので深く見える。地鉄一見して新新刀と判別できる小板目詰んだ無地風。刃紋も匂い出来の丁子の頭が角張ったり、左右に広がる典型的な細川丁子。 |
刀銘 薩摩国住国平七十二歳造之 裏銘 延享三年二月吉日 二尺三寸弱ながら手持ちの重さは尋常ではなくずっしりと手ごたえがあり元と先幅がほとんど変わらない豪刀。地鉄杢に板目まじり流れごころでよく詰み地沸ついて冴える。刃紋沸づいた互の目で地にも沸がこぼれる。正清にも匹敵する薩摩相州の傑作。 |
脇差銘 備州長船家助 応永廿一年十月日 一尺一寸四分 菖蒲造り 地鉄小板目詰んで小杢まじり細かな地景からんでよく練れる備前鉄。刃縁よりに棒映りが淡く立つ。刃紋腰の開いた互の目丁子。応永備前は美しいです。 |
脇差銘 兼景 一尺五分 地鉄板目肌杢まじりで詰んで肌立つ。棟より柾目肌。刃紋小沸出来互の目乱に美濃丁子がまじって砂流しがかかり飛焼きがはいる。 |
脇差銘 村正 一尺四厘 地鉄板目に杢まじって良く詰む。刃紋互の目乱で先にいくにしたがい沸が強くつく。箱刃はみられない。二代村正典型銘で明治帝の遺愛刀である。 |