濃州関住兼常
天文十一年二月吉日(一五四二)
平造り、庵棟尋常。鍛え、小板目肌良く詰み、棟寄り流れ心に上品に肌立ち、地沸微塵に厚く付き、細かな地景繁く入り、地鉄精良。 刃文、互の目乱れに角張った刃、箱掛かった刃、矢筈風の刃を交え、刃縁小沸付いて明るく締まり、乱れの谷に荒沸付き、刃中僅かに金筋、砂流し掛かり、細かな飛び焼き交じる。 帽子、湾れ込んで地蔵風となり、先烈しく掃き掛け返る。 茎生ぶ、先刃上がり栗尻、鑢檜垣。美濃室町中期の名品。
刃長:40.1(一尺三寸二分強) 反り:0.7 元幅:3.04 元重ね:0.72 穴3
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