刀剣鑑定(刀姿編)

刀剣の鑑定とは、八割が姿より時代を見極める事です。

一、姿格好、体配によりおおよその時代推定をする。(時代推定が鑑定の大前提であるとかんがえています。)
二、同じく、姿格好、体配から何伝の作風か判断する。
三、焼刃及び地鉄から何伝の作風か判断する。
四、刀工各自の個性を見る。

姿格好、体配よりの時代推定


(注)元身幅と先身幅の差が大きく先が細る姿を優しい姿と言う。元身幅と先身幅の差が小さい姿を強い姿と言う。

平安末期・鎌倉初期 ふんばりあって強い腰反り、元身幅と先身幅の差が大きく小切先。先伏さる。一見して優美な姿。
鎌倉中期 反りの中心がやや上になる腰反り、元身幅と先身幅の差が小さくなって猪首切先。健全であれば蛤刃。
鎌倉末期 中間反りに近くなり元身幅と先身幅の差が再び大きくなる。切先延びてきて先伏さらない。
南北朝期 元身幅と先身幅の差がほとんどなくなり切先さらに伸びて大切先。重ね薄くなる。一見して豪壮。
室町初期 応永頃〜寛正頃 太刀から打刀への移行期。反りが先反りになり、元身幅と先身幅の差が再び大きくなる。
室町中期 文安頃〜文明頃  先反りで元身幅と先身幅の差がやや減じ寸がつまってくる。片手打ち。
室町末期 先反りで身幅も広く重ねも厚く大切先に近い。寸法も延びてくる。
慶長・元和・寛永新刀期 すべてに頃合のバランスのとれた姿。慶元新刀姿。切先、身幅ともやや延びる。
寛文新刀期 反りが非常に弱くなり、元身幅に比して先身幅は細くなり小切先。刺突に至便な姿。
元禄新刀期 反り頃合元身幅と先身幅の差も適当におちてやさしい姿。中切先。
江戸末期 世上を反映して豪壮で強い姿。古刀写しもあるが手持ちが重い。



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